
猫太郎くん。ETFって聞いたことあるかな?

映画のETなら観たことあるんだけど、わからないにゃー。
日本語で頼むにゃ。
ETFとは?
ETFとは、「Exchange Traded Fund」の頭文字を取ったもので、日本語では「上場投資信託」といいます。株式と同じように市場に上場しているため、ETFという商品を市場で売買することができます。
上場投資信託というだけあって、ETFは投資信託の1つの種類であり、一般的な投資信託は市場に上場していないため、区別するために呼び名が異なります。
ETFは、指数(日経平均株価、TOPIXなど)と呼ばれる指標に連動するよう運用されています。
指数が上がればETFの価格も連動して上がり、逆ならETFの価格が下がるという仕組みです。
日経平均株価もTOPIXも、東証一部市場に上場している日本を代表する企業群の株価に連動する指数ですので、日経平均株価、TOPIXに連動したETFを買うことで、東証一部全体に投資することができます。
もちろん、投資先の指標は日本国内に限らず、海外の指数に連動するものもありますので、世界全体に投資をすることも可能です。
指標の種類、おすすめの指標については別記事を作成予定です。
ETFのメリットとは?
ETF(上場投資信託)には以下のメリットがあります。
それぞれについて解説します。
一般的に通常の投資信託よりも信託報酬が安い
ETFは、一般的な投資信託よりも信託報酬が安いものが多いです。
その理由を知るためには、ETFのビジネスモデルを確認するのが良いでしょう。

ビジネス図解研究所 『ビジネスモデル図解ツールキット』にて作成
- 一般的な投資信託の場合には登場した、”販売会社”が商流に介在しておらず、その分の手数料を省くことができる。
- 指数に連動して機械的に売買を行うため、企業調査にかかる経費が抑えられる。
それでは、どの程度信託報酬に差があるのでしょうか。
下表は、TOPIX指数に連動する投資信託・ETFのうち、2020年1月時点で信託報酬が最も安いものトップ2をそれぞれまとめたものです。
ETFの方が、投資信託よりも半分近くも信託報酬が安いことがお分かりいただけると思います。

最初は少しの差でも、長年買い続けると差が広がっていくよね。結局同じ指標に投資するのであれば、コストはできるだけ低い方がおすすめだよ。

ETF、良さそうだにゃ。もっとおすすめポイントを教えてにゃ。
市場が開いている時間はいつでも売買できる
ETFは、投資信託と異なり株式市場に上場していますので、市場が開いていればいつでも売買できます。
一方、通常の投資信託は1日1回、決められたタイミングで売買が行われます。
例えば日中に大きな事件や事故、災害などで相場が急落した場合でも、ETFであれば即時売却でき、損失を抑えられる可能性があります。

なるほどにゃ。すぐに売れた方が安心だにゃ。
少ない資金でも始められる
ETFの場合、最低1万円程度から資産運用を始めることができます。
株式や債権の場合は、数万円〜数百万円のまとまった資金が必要になりますので、まだ資金が少ない初心者の方にはおすすめです。
また、積立投資を行う場合でも少額から購入できますので、資金の運用効率が高まります。

それくらいだったら、僕のへそくりでも買えそうだにゃ!
簡単に分散投資ができる
分散投資とは、資産の投資先を1つより2つ、3つ…と複数に分散することです。
では、なぜそれがメリットなのでしょうか?
資産運用の世界には、先人たちの経験に基づく格言が多く残されています。その格言の中でも有名なものに「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。
これは、大事な卵を同じカゴに入れていると、何かの弾みでカゴを落とせば全て割ってしまう。複数のカゴに分けて入れておけば、一部は割れても他の卵は守ることができる。
ということを、お金を卵に例えて語っているものです。
古くは世界恐慌、近年ではリーマンショックや3.11など、市場がいつ急落するかを予測することは困難です。
あらかじめカゴを分けておくことで大事なお金を守れる可能性が上がるのであれば、分散投資を行うのは有意義なのではないでしょうか。
ETFは株式や債権の指数に投資するものですから、ETFを1口購入するだけで市場全体に分散投資することができます。
ETFのデメリットとは?
ETFには主に以下2つのデメリットがあります。
それぞれについて解説します。
価格・為替・金利相場の下落で元本割れのリスクがある
ETFは株式や債権の指数に投資する仕組みですので、投資先の株式・債権指数の価格が下落すると元本割れをおこす可能性があります。
また、ETFによっては日本円ではなく各国通貨で投資を行なっているものもありますので、その場合は為替相場の変動の影響も受けます。
さらに、債権指数に投資するタイプのETFの場合、金利変動の影響も受けますので注意が必要です。

ETFは投資信託の種類の1つだって聞いたけど、似ているところが多いんだにゃ。
人気がないETFの場合、売買したい時に適正な価格で取引できない
ETFは株式と同じように市場に上場しているため、市場が開いていればいつでも売買できることがメリットだとご説明しました。
ですが、人気のないETFの場合は市場参加者(自分以外の投資家)が少ないため、ご自身が売買したい価格で買いたい・売りたいという市場参加者がすぐには現れない可能性があります。
その場合、ご自身が売りたい場合は値下げ、買いたい場合は買取価格を高くするか、もしくはご自身が売買したい価格に応じてくれる市場参加者が現れるまで待つ必要があります。
ETFに投資する際には、期待リターン高さや手数料の安さだけではなく、そのETFの人気度(流動性)も気にかける必要があります。

ここまで、ETFの特徴やメリット・デメリットについて見てきたけど、何となくわかってもらえたかな?

人気のETFに投資すれば、投資信託よりも安い手数料でたくさんの株や債権なんかに分散投資できるってことだにゃ。

猫太郎さん、完璧なまとめありがとうございます!

のってぃーも精進しろにゃ。