
投資信託についてちょっと調べたら、インデックスって言葉が書いてあったんだけど、何のことなのかにゃ?

OK。インデックスについて紹介するね。
インデックスとは何か?
インデックスとは、日本語でいうと指数・指標のことです。
日経平均株価やTOPIXなどの指標に連動したリターンを目指す金融商品のことを、インデックス型投資信託と呼びます。
ここで、インデックスと投資信託の関係性を整理するために投資信託を分類すると、
- 市場に上場している・していない
- 運用スタイルがアクティブ・パッシブ
によって、大きく全部で4種類の投資信託が存在します。
1番は、その投資信託が市場に上場しているかどうか、という区分です。
2番の運用スタイルがアクティブ・パッシブとは、簡単にいうと市場平均を上回ることを目指すか、市場平均を目指すかという運用スタイルの違いで、前者はアクティブ運用、後者はパッシブ運用と呼ばれます。
投資信託の種類を表にまとめると以下のようになります。
2. 運用スタイル | |||
アクティブ | パッシブ | ||
1. 上場・非上場 | 上場 | ①アクティブETF | ②ETF |
非上場 | ③一般的な投資信託 | ④インデックス型投資信託 |
資産運用におけるインデックスとは、④インデックス型投資信託のことを指します。
言い換えると、指数に連動したリターンを目指す投資信託で、市場に上場していないものがインデックスです。

②ETFと、④インデックス型投資信託はどう違うのかにゃ?
②ETFも指数に連動してるんじゃなかったかにゃ?

②ETFも指数連動を目指す商品だから、英語の意味的にはインデックスで正解だよ。
ただし、②ETFと④インデックス型投資信託は、上場・非上場が異なるから、呼び分けるために②はETF、④はインデックスと呼ぶよ。
この呼び分けは日本国内だけじゃなくてアメリカなどでも同様だよ。
インデックスのメリットとは?
インデックスには、以下のメリットがあります。
順に見ていきます。
通常の投資信託と比べて、手数料が安いものが多い
インデックスは、一般的な投資信託よりも信託報酬が安いという特徴があります。
その理由は、インデックスの方が運用会社側のコストが抑えられるためです。
- 一般的な投資信託では、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが市況に応じて投資対象を売買し、指数以上のリターンを得ることを目指している。
そのため、ファンドマネージャーは売買に際して、投資対象を慎重に調査・分析した上で投資を行う必要があり、人件費が高い。 - 一方のインデックスでは、指数に連動することを目指しているため、指数を構成する各社の株式などを機械的に売買するだけでよく、人件費を削減できる。
では、実際にはどれほど信託報酬に差があるのでしょうか?
分類 | 名称 | 信託報酬(税込) |
---|---|---|
一般的な投資信託 | ひとくふう日本株式ファンド | 0.275% |
ノーロード明治安田日本株式アクティブ | 0.3025% | |
インデックス型投資信託 | ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.154% |
iFree TOPIXインデックス | 0.154% |
楽天証券株式会社『投信スーパーサーチ』参照
※いずれも本記事初回投稿時点の数値
上表は、国内株式を投資対象とする投資信託、インデックス型投資信託のうち、2020年1月時点で信託報酬が最も安いものトップ2をそれぞれまとめたものです。
インデックス型投資信託の方が、一般的な投資信託よりも1.5倍〜2倍近く信託報酬が安いことがお分かりいただけると思います。
少ない資金でも始められる
インデックス型投資信託は、販売会社によっては最低100円から購入できます。
ファンドが複数の投資家から資金を集めてまとめて市場に投資するという仕組み上、自分1人で購入価格の全額を払えなくても良いのです。(その場合、ご自身が保有できる投資信託は1口未満になります。)
まずは少額から資産運用を始めたいと思っている方にはメリットになるのではないでしょうか。
簡単に分散投資ができる
分散投資とは、資産の投資先を1つより2つ、3つ…と複数に分散することです。
では、なぜそれがメリットなのでしょうか?
資産運用の世界には、先人たちの経験に基づく格言が多く残されています。その格言の中でも有名なものに「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。
これは、大事な卵を同じカゴに入れていると、何かの弾みでカゴを落とせば全て割ってしまう。複数のカゴに分けて入れておけば、一部は割れても他の卵は守ることができる。
ということを、お金を卵に例えて語っているものです。
古くは世界恐慌、近年ではリーマンショックや3.11など、市場がいつ急落するかを予測することは困難です。
あらかじめカゴを分けておくことで大事なお金を守れる可能性が上がるのであれば、分散投資を行うことは有意義なのではないでしょうか。
インデックス型投資信託は指数に連動するものですから、インデックス型投資信託を1口購入するだけで市場全体に分散投資することができます。
インデックスのデメリットとは?
インデックスの主なデメリットをまとめます。
順に見ていきます。
ETFと比べると、手数料が高いものが多い
下表は、国内の株式指数の1種であるTOPIXに連動することを目指したインデックス型投資信託とETFの信託報酬の比較です。
インデックス型投資信託の方が、2倍〜2.3倍程度も信託報酬が高くなっています。
分類 | 名称 | 信託報酬(税込) |
---|---|---|
インデックス型投資信託 | ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.154% |
iFree TOPIXインデックス | 0.154% | |
ETF | iシェアーズ・コア TOPIX ETF | 0.066% |
SMDAM トピックス上場投信 | 0.0814% |
楽天証券株式会社『投信スーパーサーチ』参照
※いずれも本記事初回投稿時点の数値
信託報酬を比較すると、
一般的な投資信託 > インデックス型投資信託 > ETF
という関係になることが多いです。
価格・為替・金利相場の下落で元本割れのリスクがある
インデックス型投資信託は株式・債権などの指数に投資する仕組みですので、投資先の指数の価格が下落すると元本割れをおこす可能性があります。
また、インデックス型投資信託によっては日本円ではなく各国通貨で投資を行なっているものもありますので、その場合は為替相場の変動の影響も受けます。
さらに、債権指数に投資するタイプのインデックス型投資信託の場合、金利変動の影響も受けますので注意が必要です。

こうして見ると、インデックスも手数料が安いけど、ETFが一番良いんじゃにゃいか?

ETFにもインデックスにもそれぞれのメリットがあるから、自分の投資スタイルによって使い分けるといいと思うよ。
ちなみに僕は、つみたてNISAで毎月インデックスに投資しているよ。